「いじめ」と一括りにされる校内行為には、
(1)「暴力系犯罪(暴行・傷害・恐喝)」
(2)「非暴力系犯罪(ネットでの過度な誹謗中傷・名誉毀損)」
(3)「学術上は犯罪構成要件には該当するが、市民社会では事実上犯罪として扱われていない行為(口頭での誹謗中傷・名誉毀損、ネット上の単発的な誹謗中傷)」
(4)「一般社会でも時折行われている『いじめ』(意図的集団的無視、陰口、攻撃的口調による人格攻撃等)」
(5)「どんな社会にでも起きる軋轢」
理念上、教師が学校プロパーの問題として対応すべき(3)(4)だけであって、(1)や(2)に該当する行為を「いじめ」として取り扱うのは、一種の犯罪隠蔽行為と言わざるを得ません。先に紹介した「いじめ対策」も、日常的恐喝のような悪質な犯罪を、「泣かせて」「謝らせる」だけで済ましているとしたら、やはり犯罪の隠蔽と言うべきでしょう。
しかしながら、現実には地域や人によって教師に対する期待は様々です。田舎の保守的な地域では、まだまだ(1)や(2)についても教師による問題解決を期待しているところもありますし、人権意識の肥大化した親なら、(3)(4)に対して教師が毅然と対処した場合にさえ「人権侵害だ」と非難される可能性があります。また、過保護な親の場合(5)のケースを注意深く見守っていた教師に対して「先生は『いじめ』を放置した」と非難することもあります。